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林 J子さんのデンマーク“ほっこり”研修記です。

2008/11/04

Min Danske Hyggelig  tid
(ミン ダンスケ ヒュゲリー ティ...私のデンマークほっこり時間) その1

デンマークの町

はじめに、デンマークへやってきて早いものでまもなく3ヶ月…。8月のあたまに来た頃には、夜の9時半を回ってもなお、明るかったのが、今では4時過ぎには暗くなり始め、5時が回るともう、すっかり夜の気配… 寒い朝には霜も降り、どんどんと冬になっていくのを感じます…。時が過ぎていくのを日に日に感じるこのごろです。

石部の気候はいかがなものでしょう?皆さんいかがお過ごしですか? こちらは、機嫌よくすごしています。3ヶ月たって、ようやく自分自身の生活スタイルが見えてきて、ここでの生活を振り返れるようになってきました。遅ればせながらではありますが、私の学院生活を少しばかりお伝えしようと思います。

この学院の簡単な説明

私が今いるこの学院は「 Nordfyns Folkehojskole 」という全寮制の国民高等学校といわれるところです。国民高等学校とはなんぞやと思われた方は、インターネットから「日欧文化交流学院(この学院の日本名)」または、「フォルケハイスコーレ」と打ち込んで検索してみてください。そちらで詳しい情報が得られるのでは…と思います。

とにかくこのフォルケホイスコーレ(国民高等学校)は、デンマーク人はもちろん外国からも多く生徒を受け入れており、この私も学生ビザを取って、ここに滞在しています。デンマーク国内にたくさんあるフォルケホイスコーレですが、それぞれに設けているコースは異なっており、この学院には以下の4コースがあります。

  • 知的障がいのある方の豊かな生活のためのコース(さらに2つに分かれていて、青少年教育のコースと人生を豊かにすることを考えるコース)
  • ダイエットコース(その名の通りダイエットを目的とした知的障がいのないデンマーク人向けのコース)
  • インターナショナルコース(今期滞在している学生はリトアニア人・ラトビア人・インド人・ネパール人・チェコ人)
  • 福祉コース(日本人向けのコース)
    少数ですが学院で生活しながら、語学学校に通う学生もいます。

私は、福祉コースに所属していて、私を含め4人の学生(主婦カズさん、元学童スタッフこうせいくん、学生さとこ、無職J子)が授業を受けています。メインの講師はももよさん。こちらに来て19年、現場経験も長く積まれている、ももよさんにデンマークでの社会福祉のシステムや福祉に携わる職員が必要とする理論を教わっています。授業についての詳しい内容は、後の授業編を参照してください。

それで、現在総勢48名の学生がこの学院で寝食をともにしながら、生活を送っています。学生といっても、18歳から60歳まで。生まれも育ちもぜんぜん違う人たちが何かの縁でここに集まったわけだから、なんだか不思議な感じです。

生活編

おおまかな一日の流れは平日は8時半から12時、午後1時半から4時までが授業。メインの福祉の授業は週に4クラス。ほかにインターナショナルの学生と一緒に受ける♪音楽のクラスとディベートのクラス。それから選択クラスが3クラス。今、私はガラス作りとアウトドアー、アートのクラスをとっています。他にも、スポーツやジュエリー作り、陶芸、ノルディックウォーク、ヨガ、英語、エクササイズ、サウナ作りなんかの授業もあります。メインの授業よりもサブクラスの方が多いくらいだから、気楽なものです。(なーんて言ったらバチがあたるかな…)

 

食事は 7時半から朝食、12時昼食、6時夕食。学院の食事は、野菜たっぷり、おいしいです。ただ、時々どれもこれも冷たい場合があって(こちらの食事は一日の真ん中(日照時間でいう真ん中)の食事が一番大切にされていて、この学院では昼食にあたりますがそのときに温かいものをとります。)温かいものは温かく、冷たいものは冷たく食べる日本の食事ってやっぱりいいなと感じます。

それから、太る食事ですね。パンとお肉がメインの食事なので、こちらに来て……ビックリガックリ、5キロほど増えてしまいました。人生で今が一番脂が乗っている…と断言できる状況です。帰るまでに少しでも減るといいのだけど……一日の流れに話を戻すと、そのほかの時間は、自由時間です。とはいっても、話したり、考えたり、ボーっとしているうちに何かと時間は過ぎていき、一日はあっという間に終わってしまいます。なんだか時間を浪費しているように感じることもあるのだけど、ま、こんな暮らし、そうそうできるものではないから、ありがたく時の流れに身を任せ・・・・・・ゆるゆるゆらゆらな日々にどっぷり浸かっています。

浸かるといえば、お風呂。こんなに寒い北の国なのに、不思議なことに湯船がないのですね。シャワーのみで終わるので、湯船の温かさが心地よさが、思い起こされてなりません。あー、早く湯船につかって、ほっこりしたーーい!!今のところ、日本を恋しく思うのは、風呂と布団です…。

授業編

こちらの授業は、知識ばかりを押し付けるようなものではなく、話しながら、考えながら、感じながら進んでいきます。もちろん、ここぞというところに理論や社会システムの話が入ってくるので、ももよさんから伺う体験談や自分の経験に合わせながら、話が聞けて、飽きることがない。

デンマークの福祉やデンマークの福祉教育をなんとなく知ってきた感じです。授業を受けて感じること…デンマークの福祉システムのレベルの高さ。その反面の日本の弱さ。福祉教育のレベル、プロ同士の横のつながり、決定的な違いは、国主導で全てのことがまかなわれていること…。教育にしろ財源にしろ体制にしろ、国が柔軟に対応していることが伺えます。

全国共通で受けられるサービス。個人が特別な知識を持たずとも、何か起きれば、自分のホームドクターへの電話ひとつで、その先は指示を待つだけで、必要な専門的な診断が受けられます。ホームドクターから専門機関へ連絡が行き、必要があれば専門機関から別な専門機関へと、専門家の判断で必要なところ必要なところへと話がすすんでいく。自分で情報を得て、自分で病院を探して、最新の医療をと努力せずとも、常に常に自分の周りには緊急事態に現れる専門家チームが存在していてくれているわけです。もちろん医療費は無料。…少し話しが長くなってきたので、今日はここでおしまい。続きはまた今度ということで…。

デンマーク国内はもちろんだけど、そのほかにも学校の修学旅行で、オランダ・アムステルダムへ行ったり、リトアニア・ビルニュスへ行ったりと、贅沢に旅行を重ねています。

今回は、最新2週間ほど前に行った、リトアニア・ビルニュスの旅のご紹介。この学院でであった、マリアMARIYAという友達のうちにホームステイ。ここに来るまでは、その存在すらよく知らなかった、東欧はバルト3国の一番下に位置する、寒い国。冬にはマイナス25度になったりするそうです。

小さかった頃、地球のどこか遠い遠い寒いところに暮らす人々の暮らしをテレビか本か何かで、見たことがあったのだけど、本当にそのときの記憶どおりの暮らしが、そこにはありました。季節柄もあるだろうけど、とにかくすごく哀愁漂う、すてきなモノ淋しさがあるところで、なんか、しみじみじーんと感動してばかりの旅でした。とにかくマリアに感謝です。

ぼやき

どうして日本人って英語が話せないのでしょうね。この世界で日本人だけが 英語を使えないのでは?と情けなくなるくらい、どこへ行っても(デンマーク国内はもちろん、オランダでもリトアニアでも英語が気軽に使われていました…) 英語は標準的に話されています。とにかく、日本人の学生ばかりが、四苦八苦していて、言葉ができないために対等に話ができないのが非常に残念です。言葉が もっとほしい。気軽に使いこなせるくらいに英語力がほしい…この瞬間にこう言いたい、こう言ってあげたいとか、外国の学生が一斉に笑う瞬間、私も一緒に笑 いたいとか、英語ができればここの暮らしも今の何倍か楽しいものになる気がします。ああ、悔しい。情けなくて、悔しくて、日本の教育を恨むばかりです・・・。