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新・南天通信

2008.2.8

「棚田に餅」

正月明け、街かどケア滋賀ネットが県から受託している「くらし支え合い支援フォーラム」の打合せが近江八幡であった。少し仕事で遅れ、かつ体調もさほど良くなかったので、あんまり気乗りしないまま向かった。

 

会議はすでに始まっていた。当日のコーディネーターさんや話題提供をいただく方からの情報提供や意見交換が続く中で、そのフォーラムの全体進行を担当してくれるYさんの話に考え込んでしまった。

 

Yさんの嫁ぎ先は農業もやっていて、その中には何枚かの棚田も抱えておられるそうだ。嫁いだ当初は、大型機械も入らず、草刈りにしても、田植え、稲刈りにしても労力ばかりのその棚田が嫌でならなかったそうである。 「大して米が取れる訳でもなく、しんどいばかりのこんな狭い所、もういいかげん辞めたら?」と旦那さんに何回か迫ったそうである。ところが旦那さんは辞めるどころか、毎年正月が近づくとその棚田にお餅やおみかんのお供えをされるそうだ。

 

そのことが最初はなかなか分からなかったYさんも"森林・里山・田んぼ・海(湖)"を学ぶ中で、だんだんとその意味が分かってきたという話である。

 

私ごとでいえば、私も一応水呑ながら百姓のせがれである。次男坊で家は出たが、DNAには土と太陽と水のにおいがしみ込んでいる。

 

学校で農繁休暇があった時代であるから、田にまつわる子どもの仕事は山ほどあった。逃げ回りながらも言いつけられた仕事をこなし、田んぼや米の大事さは非農家の子どもより分かっていたはずである。

 

なのになのに・・・故郷離れて田にまつわる仕事をしなくなって37年、私は大事なものを忘れていた。

 

田や米へのおもいやり、感謝、ありがとうという気持ち・・・「棚田に餅」のその話を聞いて、大事な、とても大事なことを忘れていたことに気がついた。

 

生産性の低い、手間ばっかり喰ってそう役には立たない狭い田んぼだが、先祖が守ってくれた大切なその田んぼに、そしてそこでとれるかけがえのないお米に感謝しながらお供えをされる旦那さんのシーンが目に浮かんだ。

 

思い返してみると、田んぼやお米どころか、日頃「なんてん」の仕事で使っている草刈り機や車や事務所に、私はどれほど感謝の気持ちを持っていただろうか。 27年前なんてんスタートの頃は、それこそ暮れになると、機械も車も事務所・倉庫もきれーいに掃除して、あちこちに正月のお飾りを付けて廻った。

 

いまじゃどうかというと、年末は稼ぎ時とばかりに年末ギリギリまで仕事をして、掃除もそこそこに一杯飲んで解散してしまう。

 

こんな様子であるから、その大事なことを忘れて当たり前だったのかもしれない。

大地や太陽、森や海(湖)といった"自然"、車や機械、建物や道具といった"もの"の「命」を感じ考えるヒマもなく動き回っている私たち。 あって当たり前、動いて当たり前といった日常の中での"自然"や"もの"に対するおもいやりや感謝なくしてしまっている私たち。

「くらし支え合い」の前にもう一度"自然"や"もの"や"人"の「命」や「働き」について考えなければならない。

「認知症になっても、障碍があっても、いつまでも私らしく、住み慣れた所で暮らし続けるために」は「くらし支え合い」が欠かせないと考え活動を続けてきたが、もう一度「暮らし」そのものを見つめ直すチャンスをいただいた。 打合せ会場に向かう時の気の重さがウソみたいに、帰りはとても充実した気分であった。

今回もやっぱり来てよかった。きっとフォーラム本番も熱気に包まれたものになるであろう。打合せ会議参加のみなさんありがとう!

 

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